東芝の債務超過で思うこと
こんにちは、先日の東芝会長の辞任等のニュースを見て、日本の大企業のことを書きたくなりました。それは昨年、「しんがり 山一證券最後の12人」という本で読んだことと同じだ!と思ったからです。
東芝の記者会見
2月14日に開かれた東芝の記者会見を映像で見ました。具体的な話がほとんど無い酷い内容だなと感じました。今後、将来を見据えた損益が約7000億という点くらいですか。他はほとんど答えられないといった内容かあらゆる可能性が考えられるといった漠然とした回答で釈善としない内容だったという感想です。
現在の社長は元々原発事業とは畑の違う出身の方のようですので、この方に全ての責任があるわけではないのですが、原発事業出身の会長が同日に辞任を発表し、会見会場に姿を見せないのもなんだかなぁと。色々な意見があるし、真面目に働いている社員の方は可哀想なんでしょうが、会社として見た時に信用できないの一言に尽きます。。
山一證券
さて、山一證券のことが頭に浮かんだのは、1997年に四大證券会社の一角、山一證券が破たんし、破たん理由を追及していく中で様々な不正が明らかになるという小説を読んでいたからです。破たん時の山一の社長は不正のことは一切知らず、所謂会社に忠誠を尽くすタイプというだけで社長に選ばれたような可哀想な方です。
また東芝の「チャレンジ」と同じような過度なプレッシャーをかけ、下記のような不正を続け、黙認していた経営者の為に多くの投資家や山一證券の社員が犠牲になったという歴史があります。
この含み損を隠ぺいするため、決算の際に含み損を抱えた営業特金を他社に売却し、決算後に買い戻すという「飛ばし」行為が行われた。さらに海外にペーパーカンパニーを作り、そこに損失を移すことで帳簿上は債務を隠すことにした。
しんがり 山一證券最後の12人と東芝
今回、東芝は原発事業による巨額損失を発表しましたが、ここ数年の中で不正会計問題があったばかりです。この2015年に巨額の不正会計問題の際、今回問題となっているWHについては下記のように説明をしていますが、これがウソだったということです。
東芝は不正会計処理を受けて、過去7年間で2248億円もの決算修正に追い込まれ、11月に発表された2015年4~9月期決算では新たにPOS事業で巨額の減損処理を行い、905億円もの営業赤字に転落しました。このとき、WHの事業は好調で減損の必要がないと繰り返し説明をしていたのです
山一證券最後の12人、この中には当時の役員も含まれていますが、役員ですら知らなかった不正情報が次々に明るみになっていく模様が鮮明に描かれていて、今回の東芝の事件も裏ではこうなんじゃないかなぁと思うシーンが度々出てきます。
まとめ
歴史は繰り返すと言いますが、日本の大企業のサラリーマン社長は何故同じことを繰り返すんでしょうか。仲良し人事の文化が根強く残っているからなんですかね。
昔、間接的に東芝の方の話を聞いた時、誰々さんは出世競争から外れたから転職するみたいな話を小耳に挟んだことがありますが、出世コース外れたら辞めるなんて状況を考えるとやはり会社に依存する働き方は投資以上に高リスクだななんて最近は思ってしまいます。
権力に侵されてしまうのか分かりませんが、真面目に働いている社員まで巻き添えにするのはやめてもらいたいものです。。(@_@)