コインチェック問題は自己責任なのか?
こんばんは、昨日からコインチェック社の不正流出問題が大きな話題になってますね。私は仮想通貨はやっていませんが、コインチェック社の会見を見て、これを自己責任という言葉で片付けるのは違うかなとも思いました(@_@)
コインチェック社の会見
既に様々なメディアやSNSで情報が出ているので気になった点だけ書きたいと思います。
ほぼ9割の回答が不明瞭
顧客の資産の保護
他通貨の引き出しについて
問題発生の原因、調査
これら全てについて、検討中・確認中・調査中の回答でした。問題が発生して10時間近く経って、何も答えられないのはいかがなものかと思いました。この時点でコインチェック社は経営能力が低すぎるのではないかと感じました。
技術力も低い?
常時ネットワークに接続された「ホットウォレット」でNEMを管理していた。ネットから隔離した「コールドウォレット」で保管していなかったことについて「技術的な難しさと、それを行なうことができる人材が不足している」
この発言どう思います?つまりコインチェック社は他社ではできるコールドウォレットが対応できない=技術力が低いと認めたのです。これは金融システムとしてはアウトです(+_+)
虚偽記載?
下記はコインチェック社のサイトに記載されている内容ですが、会見の発言とは真逆のことを謳ってます。これは虚偽記載にならないのでしょうか。もし虚偽記載だった場合、重大な過失になります。
コインチェック社はマルチシグに対応していなかった
「マルチシグ」と呼ばれるセキュリティー技術を導入していなかったという。「他に優先すべきことがあった」と対応を後回しにしていた。
和田社長の発言です。この発言自体、企業としての器が知れたといった感じでしょうか。他の優先すべきことは何だったのかも話す必要あるでしょうし、セキュリティよりもテレビCMを優先する企業ということですかね(゜.゜)
コインチェック社は可哀想なのか?
昨日の会見を見た一部の方々がコインチェック社が会見でマスコミの方に詰められて可哀想的な発言がありましたが、可哀想ですか?
企業として当たり前のことができてないのだから色々と詰められて当然だと思います。こういった発言を見ると仮想通貨に投資をしている人のレベルというのがいかに低いのかということが分かります。サークル活動等のように非営利の活動ならまだしも企業ですからね。今回の件で数百万、数千万という資産を失うかもしれない顧客の人生はどうなるんですか。自分が当事者だったらと思うとゾッとします(@_@。
金融システムはFISC準拠が当たり前
私はIT業界で働いておりますので金融系システムにも関わることがありますが、金融系システムの場合は非常にセキュリティ条件が厳しく、代表的なのがFISC準拠です。これは金融系のシステムを構築・運用する上でマストなガイドラインで「設備」「運用」「技術」と大きく3つに分類されています。
今回のコインチェク社の会見や他の取引所で頻繁に起こっているアクセス障害等から察するにおそらくFISCには準拠していないと思われます。以前何かの記事で見ましたが
- 東京証券取引所のシステム投資額:250億程度
- 仮想通貨事業者のシステム投資額:5億程度
ざっと50倍違います(◎_◎;)LION FXでお馴染みのヒロセ通商さんも金額は分かりませんが、HP上でシステム投資への想いを載せています。なので、金融事業でシステム投資ができない会社は使ってはいけないのです。
証券会社や銀行が同じ問題を起こしたらどうなる?
今回、コインチェク社の会見途中から投資は自己責任という言葉をSNSでチラホラ見かけるようになりました。
コインチェック社の不正流出で被害を被る人達は自己責任なのか?
今回の問題を自己責任で片付けてしまうと例えば銀行や証券会社にお金を預けていて同じような問題で不正流出した場合も自己責任で片付けられてしまうのでしょうか。それは違うと思いますね。
仮想通貨の今後
仮想通貨自体は将来的に非常に成長性等を感じています。但し、昨年末に税金の話が出て、今のところは雑所得扱いとなり税率が非常に高い(利益の額にもよりますが)、他の金融商品と比較すると業界全体でのセキュリティや法整備、ガイドライン等が緩いのでそこが整うまでは素人が手を出す領域ではないかと思います。
まとめ
あと、投資は何も勉強せずにいいことばかりってことはありません。やはり取引所の選び方やそもそも仮想通貨が一番いいのかといった視点も持ち合わせていないと資産を増やすことは難しいと思います。個人的にはしばらく株式投資と積立投信の二択しかないかなと思います(^^♪